数理科学教室談話会記録

この記録は1996年10月以降のものです.ここに記録の残っていない 談話会も若干あります.

ビギナーズ談話会の記録はこちらにあります.


講師:河村彰星 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
題目:『計算資源としての乱択』
日程:2013年12月4日(水)16:30より
場所:総合人間学部棟4階 1401 数理科学セミナー室
概要:何らかの問題を解くために時間や空間(記憶領域)などの資源をいくら 要するかというのは計算機科学の根本的な興味の一つであるが、「ランダム性」 もまた計算資源である。乱数を活用することで決定的な手順よりも簡単あるいは 高速に目的を達する算法は数多く知られている。ランダムである(予測できない) という一種の困難さを資源として、困難を克服する(別の資源を贖う)わけであ り、この交換がどこまで可能かというのが近年の計算量理論の一大テーマである。 この問についてこれまでに理解されていること、いないことを紹介する。


題目:Zalcmanの補題と複素力学系理論
講師:川平友規(名古屋大学大学院多元数理科学研究科 准教授)
日時: 2012年11月14日(水) 16:30 〜 18:00
場所:総合人間学部1号館4階 1401数理科学セミナー室
要旨: 有理関数を反復合成して得られる1次元複素力学系に対し, そのカオス部分は「正規族」の概念を用いて定式化するのが一般的である. すなわち,反復合成が生成する正則関数族が正規族に「ならない」 部分をカオス部分として定義するのである.正規性の判定条件としては, 強力な十分条件である「Montelの定理」があり,FatouとJuliaによる 先駆的な複素力学系研究の土台となった.1910年代のことである.

それから約60年後,Zalcman は正則関数族が正規族に「ならない」, 新しい必要十分条件を発見した.現在「Zalcmanの補題」とよばれる この命題は,非正規関数族に適度なリスケーリングを施すと, ある有理形関数への収束列が構成できることを主張する. Zalcmanの補題を用いれば,複素力学系のカオス部分そのものを 直接定義できるうえ,またその構成的な性格から,複素力学系理論 全体を再解釈し,また簡易化する可能性を秘めている.

本講演ではZalcmanの補題もしくはそのリスケーリング原理の 複素力学系理論への応用を紹介する.とくに複素力学系の剛性 (複素構造の変形阻害性)に関する応用について, 既知の結果と展望を述べたい.


講演者:大崎人士(独立行政法人 産業技術総合研究所 組込みシステム技術連携研究体副体長)
タイトル: システム検証技術を社会へー組込みシステム産業を支える産総研の本格研究
日時:2011年11月10日4時より
場  所:総合人間学部1号館(総合人間学部棟)4階 1401 数理科学セミナー室
講演概要: 日本はこれまで「技術立国」を念頭にものづくりに徹してきた。摺り合わせ開発、 テスト工程偏重、オフショア化の加速、など様々な表現で『日本式』ものづくりが 語られている。国際化からグローバル化へ日本のものづくり産業が、これまでの 良いところは残しつつも、見直すべきことろも明らかになりつつある。講演者は、 これまで数多くの共同研究を通じて、特に、組込みシステム産業界の企業と 分析・設計・検証の技術を開発してきた。日本の得意を活かす、日本に合った、 日本がこれから必要とする新しい技術(のいくつか)について、研究の背景とともに お話しします。なお、本講演には、特別な知識は不要です。
講師:前川 泰則(神戸大学大学院理学研究科数学専攻)
題目:Burgers渦の安定性解析
日程:2010年12月1日5時間目(4:30−6:00)
場所:人間・環境学研究科棟2階226室
内容:Burgers渦は3次元Navier-Stokes方程式のある特殊な定常解であり、乱流中に現れる微細な渦管構造の基本的なモデルとして知られている。本講演では、Burgers渦に対する線形化作用素のスペクトルについて、近年得られた結果を紹介する。
講師プロフィール:前川先生は2004年3月に京都大学総合人間学部を卒業後、北海道大学大学院理学研究科に進学され、2007年9月に博士(理学)の学位を取得、学振特別研究員、九州大学大学院数理学研究院助教、神戸大学大学院理学研究科講師を経て、2010年10月から神戸大学大学院理学研究科准教授を務められています。その間2008年度日本数学会賞建部賢弘賞奨励賞、2009年度井上研究奨励賞を受賞されています。
講師:角大輝(大阪大学大学院理学研究科数学教室 准教授)
題目:「ランダムな複素力学系、有理半群と複素平面上の特異関数」
日程: 2008年12月10日(水) 16:30 〜 18:00
場所:総合人間学部1号館4階 1401数理科学セミナー室
要旨: リーマン球面上におけるランダムな複素力学系を考え、付随する マルコフ作用素$M$を連続関数の空間に作用させる。ある条件下において、 初期連続関数$f$の軌道$M^{n}(f)$は有限個の連続関数の族 $\{ f_{1},\ldots ,f_{m}\} $ に近づいていき、$f_{j}$らは、次のいずれか
(1)$m=1$で$f_{1}$は定数、
(2)$f_{j}$らは付随する半群$G$のジュリア集合$J(G)$の上だけで変化し、 $J(G)$の稠密な部分集合上で全微分が不可能。さらに$J(G)$のハウスドル フ次元は$2$未満。
の一方を満たす、となることを示す。とくに、ランダムな多項式力学系に おいて、ある条件下で、無限遠点に収束する確率の関数$T$が、悪魔の階段 の複素平面上版とでもいうべき性質を満たすことを示す。
講師:萩谷 昌巳 (東京大学大学院情報理工学研究科)
題名:ナチュラルコンピューティングとその計算モデル
日時:2007年1月10日(水曜) 3:00から4:00まで
場所:総合人間学部棟1401教室
講師:小川重義(立命館大学理工学部数理科学科)
題目:非因果的確率解析の使い方(仮題)
日程:2006年1月12日5時間目(4:30〜6:00)
場所:総合人間学部棟4階1401室
講師:諸澤俊介(高知大学理学部数理情報科学科)
題目:複素誤差関数の力学系
日程: 2005年1月19日(水) 16:30 〜 18:00
場所:総合人間学部1号館4階 1401数理科学セミナー室
概要:$a$、$b$ を定数として \[ f_{a,~b}(z) = a \int_{0}^{z}\exp(-w^{2})dw + b \] を複素誤差関数と呼ぶ。これは特異値としてふたつの漸近値を持つ 超越整関数である。この関数の力学系のパラメータ空間や興味深い例を 紹介する。
講師: 松本 眞 (広島大学理学研究科)
題目:コイン投げで一儲けする方法
日程: 2004年1月15日(木) 16:30 〜 17:30
場所:総合人間学部1号館4階 1401数理科学セミナー室
概要: 市販の計算機ソフトウェアに広く使われている 擬似乱数の中には、簡単な戦略でどんどんお金 が儲かるような法則を持っているものが多い。 このような現象の解析が、符号理論において Mac-Williams恒等式とよばれる離散フーリエ変 換形の反転公式を用いて行え、最適な戦略も求 まるのでそれを紹介する。
講師: 浦川 肇 (東北大学大学院情報科学研究科)
題目: Can one hear the shape of a drum ?
日時: 12月4日(水) 14:45 〜15:45
場所: 総合人間学部1号館1401室
講演者: 長井英生
題目: Risk-sensitive portfolio optimization for factor models (大阪大学 基礎工学部)
日時: 2001年12月19日 (水曜日) 15:00 - 16:00
場所: 京都大学 総合人間学部 1 号館 1401 号セミナー室
講演者:Dipendra Prasad 教授(Harish-Chandra Research Institute)
題目:Branching laws for p-adic groups, local root numbers and central critical values
日時:2001年8月29日(水)14:00ー15:00,15:30ー16:30
場所:人間環境学研究科棟226
講演者:Simon Gindikin 氏 (Rutgers 大学)
題目:Complex integral geometry and representations of real semisimple Lie groups
日時:2001年3月9日(金曜日)16:00ー17:00
場所:京都大学人間環境学研究科226
Abstract: Gelfand and Graev develloped a method of horospheres which is equivalent to Harmonic Analysis on complex semisimple Lie groups and Riemann symmetric spaces. For real groups the horospherical transform has a kernel corresponding to discrete series of representations. I will explain on simplest examples how it is possible to overcome these difficulties using a complex geometry.
講演者:Tong Hai Yang 氏 (Wisconsin 大学)
題目:Arithmetic of Eisenstein series
日時:2001年2月5日(月曜日)16:00ー17:00
場所:京都大学人間環境学研究科226
Abstract: In a fundamental work of Siegel in 1930s, he proved that although the number of ways to represent an integer by a quadratic form (positive definte) is hard to determine, on average, it is not and it is indeed a Fourier coefficient of an Eisenstein series. In this talk, we will start with this work and then explain its arithmetic analogue---the central derivative of some Eisenstein series is the generatiing function of arithmetic zero cycles on some Shimura curves, pioneered by Steve Kudla in 1990s.
日時 : 2000年12月7日 (木曜日) 16:30 - 17:30
場所 : 京都大学 人間 ・ 環境学研究科 226 号室
講師: CHENGBO ZHU (朱程波) (National University of Singapore)
題目: Local Theta Correspondence: Introduction and recent results
要旨: Let (G; G0) be a reductive dual pair inside some real symplectic group Sp, namely a pair of reductive subgroups which are each other's centralizers in Sp. The theme of this talk is on the (quotient) spectrum of the oscillator representation (or the Weil representation) when restricted to G x G0. We will review fundamental results of Howe (and others), outline several important techniques, and give an update on the current status of the theory.
日時:2000年9 月 28 日(木)16:00 -- 17:00
場所:人間・環境学研究科棟2階 226 セミナー室
講師:Gerhard Roehrle (Bielefeld University)
題目:Spherical Orbits and Abelian Ideals [abstract]
日時:2000年1月27日(木)17:00ー18:00
場所:総合人間学部新館4階1401室
講師:Claude Zuily (Univ. Paris-Sud)
題目:Propagation of the analytic wave front set at infinity for the Schrodinger equations
日時:1998年10月30日(月)16:30ー17:30
場所:総合人間学部新館4階1401室
講師: B. Ramakrishnan (Mehta Research Institute)
題目: On the Fourier coefficients of modular forms
日時:1998年10月20日(月)13:30ー14:30
場所:総合人間学部新館4階1401室
講師: L. Arkeryd (Department of Mathematics, Chalmers Inst. of Technology, Gothenburg, Sweden)
題目:The stationary solution to the Boltzmann equation in a slub
日時: 1998年3月19日(木)14:00ー15:30
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師:Christof Geiss (UNAM, Mexico)
題目:Geometric methods of representation theory of finite dimensional algebras
日時:1998年3月5日(月)14:00ー15:00, 15:30ー16:30
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師・題目:
1) E. Radkevich (Moscow University)
Weak limiting passage in free boundary problems
2) K. Pileckas (Vilinius University)
The properties of solutions to Stokes and Navier-Stokes problems in an infinite layer

日時: 1998年2月12日(木)15:00ー16:00
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師: 松本眞(慶応大学理工学部)
題目: 写像類群の Artin 群による表示
日時:1997年2月2日(月)17:00ー18:00
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師:Serge Alinhac (Unversite de Paris-Sud)
題目:Blowup of solutions of quasilinear wave equations with small data
日時:1997年11月10日(月)10:30ー11:30
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師:Marco Cannone(名古屋大学)
題目:Regularity results on the bilinear appearing in the Navier-Stokes equation
日時:1997年4月28日(木)16:00ー17:00
場所:人間・環境学研究科棟2階226セミナー室
講師:Jean Vaillont (Univ. de Paris VI)
題目:Systemes d'operateurs hyperboliques et Problemes de Cauchy en C^infinity et en Gevery
日時:1997年3月12日(水)15:30ー16:30
場所:人間・環境学研究科棟2階A226セミナー室
講演者:Winfried Kohnen (Univ. of Heidelberg)
題目:Some applications of the Sato-Landau-Shintani theory in the context of Siegel modular forms
日時:1997年2月24日(月)15:00ー16:00
場所:人間・環境学研究科棟2階A226セミナー室
講演者:Bove, Antonio (Univ. of Bologna)
題目:Analytic and Gevery hypoellipticity of sum of squares of vector fields
日時:1997年2月10日(月)15:00ー16:00
場所:人間・環境学研究科棟2階A226セミナー室
講演者:Spagnolo, Sergio (Univ. di Pisa)
題目:Global analytic solutions to Kirchhoff-type equations or systems
日時:2月10日(月)16:30ー17:30
場所:人間・環境学研究科棟2階A226セミナー室
講演者:Colombini, Ferruccio (Univ. di Pisa)
題目:Some results on weakly hyperbolic operators (joint work with N. Orru)
日時:1996年12月5日(木) 15:00 - 16:00
場所:総合人間学部A号館 A327 教室
講演者:Y. Nesterenko (Moscow)
題目:Algebraic independence of numbers
日時:1996年11月26日(火) 15:00 -- 16:00
場所:総合人間学部A号館 A326 教室
講演者:Zhu Cheng-Bo (National University of Singapore)
題目:Degenerate principal series of Sp(2n,R) and local theta correspondence
Abstract: In this talk, we will investigate the structure of certain Howe quotients $\Omega ^{p,q}$ and $\Omega ^{p,q}(1)$ which are natural Sp(2n,R) modules arising from the Oscillator representation associated with the dual pair $((O9,$ (sorry, $(O(p,q),Sp(2n,R))$ , and examine their relationshipwith some degenerate principal series representations. This is joint work with Soo Teck Lee.
日時:1996年10月14日(月) 14:00−15:00
場所:A329教室
講演者:松本眞(慶応大学理工学部)
題目:種数3曲面の写像類群と$E_7$ヘッケ環 の表現